2011年
9月
06日
火
パースを制するもの汝は添景
パースを制するもの、それは添景−1
建築パースはその主題に添景が加わって、はじめて完成する。パースの中に、建物や主題となる対象にふさわしいオブジェや自然な景観を取り入れて、主題をよりいっそう見栄え良くするのが添景の意味だ。
特に内観のパースでは、添景は重要な役割を担う。
外観のパースでは建物自体が存在感をもつので、その周辺を埋める添景は、建物がちゃんと地面についてるようなリアリティを演出できれば十分だ。(画角に広いスペースのランドスケープや、俯瞰しての広いエリアの風景を収めるパースでは、その添景造作はまた厄介ではあるが。この問題は別の機会に論じる)
内観パースでは添景がなければ、がらんどうの部屋であるから、どんなにデザインに凝ったインテリア造作でも、その良さは分からない。
添景は内観では必須のものだ。そこでは、家具や、ソファや、置物や、マットやカーテン、照明等が準主役級となる。主役はもちろん、部屋の造作やデザインであるから、その雰囲気に合わせた添景のそれぞれのアイテムでセレクトしていくことになる。
作者にはコーディネートのセンスも要求されて…、内観パースも骨が折れる。