2011年

7月

06日

アートリテラシー

もし、アートリテラシーなる言葉があれば、アートの評者やアートの投資家に知らしめたい。しっかりとその本質を見極め、風評に流されない自分の感性(と言うより知性)を持つべきではないかと。

現代アート(メディア、造形)の摩訶不思議はその作品の難解さがアーティストの生活を可能にする要因ではと思えること。もし、ソクラテスのごとき英知で、その美やその意味を解き明かせてくれれば、ぼくら凡人はいままでのもやもやがすっきり晴れて爽快な気分になり、「そういえば、そんな気もしてたけど…、何か高尚そうで…、ナーンだそんなことか」となる。そうなれば、認識を新たにした現代アートの多くはガラクタの産業廃棄物となるのではないだろうか。難解さを隠れ蓑にしたアーティストにとってはそれはそれは由々しきことですね。

 

半世紀前のエピソードを公開しよう。

某キュレーターが、実を言えばぼくの大学の先輩だが、ピカソの作品(オブジェ)をプレスセンターで紹介した際、誤ってそのオブジェを逆さまにしてみせてしまった。カメラマンの撮った「逆さまのオブジェ」写真は、某芸術誌の表紙を堂々と飾ってしまった。そして、それを解説する超有名な美術評論家は、あろうことか、「逆さまのオブジェ」を絶賛したのだ。日本では、この作品はピカソの代表作として、広く世に知れることになりました。もちろん、今では「逆さまのオブジェ」はピカソの幻の作品となってます。

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